Vol.18

荒涼とした大地
     根室本線

  
 第11週 3月12日〜3月18日

  

太平洋と荒涼とした大地をゆくスーパーおおぞら
        この写真はDVD「魅惑の鉄道風景 七曜週めくり」の映像から取り込みました
  
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 道東へ向かう幹線、根室本線。車窓からの風景は東に進むにつれて荒涼とした雰囲気を増す。釧路に近い音別-尺別間では太平洋を背景に湿原の中をゆく姿を見ることができる。比較的雪の少ないこの地方では、湿原が枯れ色に染まって長い冬の季節が過ぎていくのだ。雪の風景とは違う北海道の冬景色がここにある。
 
 
 冬、海から吹き付ける風が湿原の枯れ草や丘陵のクマザサを揺らし続ける。丘の上から見ると波が走るように見えて、風の強さを見せ付けられているようだ。吹きさらしに三脚をセットして列車を待つ。海鳴りと草のこすれる音で列車の接近音はまったく聞こえない。遠くにヘッドライトが光り、するすると音もなく近づく列車を見ていると、その非日本的な風景とあわせて、なにか映像を見ているような気になってくる。列車が通り過ぎて、振り返る海からは、相変わらず冷たい風が吹き付けてくる。寒いというより痛いほどの風が、妙に現実感を帯びていた。

 
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ワンポイントフィールドガイド:根室本線 尺別−音別
 
  
 音別の町を離れた丘陵の上から撮影するポイント。音別駅からもポイントの丘を見ることが出来る。
 場所は国道38号線が川を渡り、丘陵に上る坂の途中から海側に入る細い道を行き、丘に向かう未舗装路を登ったあたり。音別側を見ると海をバックにした直線が俯瞰できる。また尺別側を見ればTOP写真の構図、湿原の中の大カーブを行く姿を見ることができる。
 
 
 
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実際に撮影に行かれる場合は、週刊週めくりメニュー下にある、ご注意を必ずお読みください
 

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